2009-04-01から1ヶ月間の記事一覧

宮台真司 『日本の難点』

第1章 人間関係はどうなるのか ――コミュニケーション論・メディア論 第2章 教育をどうするのか ――若者論・教育論 第3章 「幸福」とは、どういうことなのか ――幸福論 第4章 アメリカはどうなっているのか ――米国論 第5章 日本をどうするのか ――日本論 筆者に…

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図書館から貸出中の本 ノースロップ・フライ 『シェイクスピア講義』 (三修社) 中川八洋 『正統の哲学 異端の思想』 (徳間書店) 呉智英 『健全なる精神』 (双葉社) 呉智英+佐藤幹夫編 『刑法三九条は削除せよ! 是か非か』 (洋泉社新書) ノースロッ…

太宰治 『地図 初期作品集』

処女短編集『晩年』(1936年、27歳)刊行に先立つ、太宰15歳(青森中学校)以降の習作集。黒木舜平名によるサスペンス小説「断崖の錯覚」も所収。 太宰治と菊池寛『忠直卿行状記』 「忠直卿行状記」という小説を読んだのは、僕が十三か、四のときの事で、それ…

臨界点(critical point)を読む

最近買った本(2009/04/04〜04/27) アルトゥーロ・ペレス・レベルテ 『戦場の画家』(集英社文庫) ドン・デリーロ 『墜ちてゆく男』(新潮社) 小森陽一+市野川容孝・編 『壊れゆく世界と時代の課題』(岩波書店) 今福龍太 『身体としての書物』(東京外…

「脳死」とは何か――臓器移植法改正をめぐって

「脳死とは」再び 臓器移植法改正案 (2009年4月25日付 朝日新聞) 脳死と判定された人からの臓器提供を可能とする法律が、97年の施行から12年を経て、改正議論のまっただ中にある。複数提出されている改正案を再編し、新たな案を提出する議員の動きも活発だ…

古代宇宙に謎のガス雲「ヒミコ」

古代宇宙に謎のガス雲「ヒミコ」発見 日米欧研究チーム (www.asahi.com 2009年4月24日2時5分) 約129億年前の古代宇宙に謎の巨大ガス雲を見つけたと、国立天文台を含む日米欧の研究チームが発表した。ビッグバン宇宙論によると、この時代には小さな天体…

悲惨な歴史を学ぶ場所で

アウシュビッツ 劣化との闘い 博物館 修復進む (2009年4月23日付 朝日新聞 国際面) 第2次世界大戦中、ナチス・ドイツによるユダヤ人虐殺などの舞台となったポーランド南部のアウシュビッツ強制収容所。その歴史を伝える国立アウシュビッツ博物館が「時」と…

ベルリンの壁

ベルリン壁崩壊のきっかけ質問はやらせ? 記者が証言 (www.asahi.com 2009年4月22日11時34分) 89年の「ベルリンの壁」崩壊のきっかけとなった当時の記者会見をめぐり、壁崩壊につながる答えを引き出したイタリア人記者が、質問は東ドイツ(当時)指導部…

「人文学の危機と出版の未来」@東京外国語大学

総合司会: 谷川道子教授(東京外国語大学) 挨拶: 亀山郁夫学長 パネラー: 大塚信一(元岩波書店代表取締役社長)、小林浩(月曜社取締役)、田口久美子(ジュンク堂書店池袋本店副店長)、和田忠彦教授(副学長) 進行: 岩崎稔教授(東京外国語大学出版…

高山宏 『超人 高山宏のつくりかた』

由良君美について 超人高山宏のつくりかた (NTT出版ライブラリーレゾナント)作者: 高山宏出版社/メーカー: NTT出版発売日: 2007/08/01メディア: 単行本購入: 4人 クリック: 55回この商品を含むブログ (52件) を見る

小説家が尊敬する小説家

イラン女性に文学界新人賞 シリン・ネザマフィさん (www.asahi.com 2009年4月14日23時35分) 第108回文学界新人賞(文芸春秋主催)の選考結果が14日発表され、イラン人女性のシリン・ネザマフィさん(29)の「白い紙」が受賞した。外国人の受賞は0…

平城遷都1300年祭

奈良の50社寺、120件の特別公開 遷都1300年祭 (www.asahi.com 2009年4月19日5時3分) 2010年に奈良県で開かれる平城遷都1300年祭の主要事業のひとつ、「秘宝・秘仏特別開帳」(朝日新聞社共催)の概要を、県などでつくる遷都祭の事業協会…

木田元 『なにもかも小林秀雄に教わった』

思考の訓練には、よく考えて書かれた本を最初から最後まで1行ずつ丁寧に読み込むことです。哲学書では、たとえばカントの「純粋理性批判」やヘーゲルの「精神現象学」を手に、思考を追体験するのです。天才は別ですが、われわれ凡俗は追思考によって考えるこ…

ウィリアム・シェイクスピア 『アントニーとクレオパトラ』

クレオパトラ「石像は美人だった」 エジプトで発掘 (www.asahi.com 2009年4月16日11時42分) エジプト考古最高評議会は15日、古代エジプト・プトレマイオス朝の最後の支配者だった女王クレオパトラ(クレオパトラ7世、紀元前69〜同30年)の顔をかた…

ポール・クルーグマン 『クルーグマン教授の経済入門』

クルーグマン教授「米、日本の失われた10年より悪い」 (www.asahi.com 2009年4月15日7時47分) ノーベル経済学賞を昨年受賞した米プリンストン大学のポール・クルーグマン教授は13日、ニューヨーク市内で外国人記者との会見を開き、米経済の現状につい…

いかなる合意にも拘束されない

北朝鮮、「6者脱退」と表明 安保理議長声明に反発 (www.asahi.com 2009年4月14日13時28分) 北朝鮮は14日、外務省声明を出して核問題をめぐる6者協議に「再び絶対に参加しない」と脱退を表明。さらに「自衛的核抑止力の強化」を進めると宣言し、核開発…

反物質――宇宙の年齢を超えて

早野龍五 (57、東京大学理学部教授) (2009年4月13日付 朝日新聞 夕刊 ニッポン人脈記「素粒子の狩人6」) 「反物質」とは、世の中にるふつうの物質とは正反対の電気符号をもつが、それ以外は全く同じ性質をもつ物質である。その物質と反物質が接触すると…

佐藤勝彦 『宇宙論入門 ――誕生から未来へ』

第1章 宇宙論の始まり 講義が始まる前の誰もいなかった教室に比べると、教室の中の時空はきわめてわずかであるが、「曲率が正」の方向に曲がる 宇宙全体の物質分布を与えることにより、時空全体の「曲がり」が計算される。つまり、その中にある物質によって…

懐柔策? 「テロ」をめぐる綱引き

パキスタン大統領、テロ対策に支援求める (www.asahi.com 2009年4月12日1時42分) パキスタンのザルダリ大統領は11日、東京で17日から開かれるパキスタン支援国会合出席のため訪日するのを前にイスラマバードで日本人記者団と会見。「テロはパキスタン…

異端の思想

谷沢永一×中川八洋 『「名著」の解読学』 「文化はその本質上、『守る行為』を、文化の主体に要求しているのであり、われわれが守る対象は、思想でも政治体制でもなくて、結局このような意味の『文化』に帰着するのである」(三島由紀夫『文化防衛論』) 中…

太宰治 『もの思う葦』

「人は生涯、同一水準の作品しか書けない。」コクトオの言葉と記憶している。今日の私もまた、この言葉を楯に執る。 もの思う葦 (新潮文庫)作者: 太宰治出版社/メーカー: 新潮社発売日: 2002/05メディア: 文庫購入: 1人 クリック: 7回この商品を含むブログ (…

「死」に向かい合う力

「白状すると、煙草も吸いはじめた。散歩のあとに喫茶店に入り煙草をすわないと、いったい何を好んでこの一日を迎えているのか、わからなくなるからです(笑)。」(松岡正剛 千夜千冊・番外「退院報告と見舞御礼」) 松岡正剛が2004年7月7日に「千夜千冊」…

私たちの体を通り抜ける風

村山斉 (45、東京大学「数物連携宇宙研究機構」機構長) (2009年4月7日付 朝日新聞 夕刊 ニッポン人脈記「素粒子の狩人2」) 「あるのかないのかよくわからなかったオバケみたいな素粒子ニュートリノは、太陽で生まれ、1秒間に1兆個くらい私たちの体を通…

松岡正剛 『多読術』

「読書って二度するほうがいいんです。同じ本をね。初読当時の感想を今日の時点からあらためて眺める視線が必要です。その「開き」こそはたいへん重要なもので、ぼくの経験では読書の本質にかかわるようなことが少なくない。時間と空間をまたぐ視線が大事で…

なぜ「質量」はあるのか?

なぜ「質量」は存在するのか(質量とは、後天的な「性質」である?)。その、凡人にはおよそ理解不能な「理論」よりも、こうした「問い」が立てうる天才という事実に、底知れぬ驚きと奇妙な怯えを感じてしまう。 南部陽一郎 (88、 2008年度ノーベル物理学賞…

11:30

5日午前11時半ごろ、北朝鮮は長距離弾道ミサイル「テポドン2」の改良型と見られる機体を発射。テレビではNHK総合および民放各局が臨時ニュース番組に差し替え、一斉に報道した。朝鮮中央通信が4日朝、朝鮮宇宙空間技術委員会の通知として「衛星は間もなく…

現実に立ち向かうために ――ブックガイドを「読む」

現実に立ち向かうために必要な「教養」を身につける? 『東大教師が新入生にすすめる本』 (文春新書 2004年3月20日、「2」=2009年3月20日発行) 東大「教授」ではなく、「教師」と銘打たれているところが示唆的な一冊。あくまで「新入生向け」の基本的文献…

ラディカルなトランポリン

最近買った本(2009/03/19〜04/03) スティーブン・ピンカー 『思考する言語』(NHKブックス) J・デリダ 『条件なき大学』(月曜社) J・カラー 『新版 ディコンストラクション』(岩波現代文庫) ナシーム・ニコラス・タレブ 『まぐれ』(ダイヤモンド社)…

「時間」とは何か (Newton 5月号)

時間は、過去から未来へと、ひたすら流れていく。私たちは、その流れを止めることも、逆流させることもできない。容赦なく過ぎ去っていく時間の流れに、ただ身をゆだねるしかないのだ。 時間を巻きもどすことはできないのだろうか? 時間に「はじまり」はあ…

阿修羅立像、東京に出陳

阿修羅像、いよいよ上野に 31日から公開 (www.asahi.com 2009年3月31日3時1分) 奈良・興福寺所蔵の天平文化を代表する仏像が一堂にそろう特別展「国宝 阿修羅展」(朝日新聞社など主催)の開会式が30日、東京・上野の東京国立博物館であった。来年、同…