2011-03-01から1ヶ月間の記事一覧

世界を読み違える

丸善にてNHK取材班『日本人はなぜ戦争へと向かったのか(上)』(NHK出版)、徳本栄一郎『1945日本占領 フリーメイスン機密文書が明かす対日戦略』(新潮社)を購入。 NHKスペシャル 日本人はなぜ戦争へと向かったのか 上作者: NHK取材班出版社/メーカー: N…

暗躍するベルナール=アンリ・レヴィ

仏のリビア軍事介入、哲学者が後押し 大統領と旧知の仲 (www.asahi.com 2011年3月30日7時3分) リビアへの軍事介入で先頭に立ったサルコジ仏大統領の決断を後押しした人物として、同国の哲学者、ベルナールアンリ・レビ氏(62)が注目を集めている。サル…

すべてが終わるとき

帰宅途中、Razikoをつけると、TOKYO FMに京都大学の小出裕章が電話出演していて、「破滅的な結末も否定できないんです…1986年のチェルノブイリの時のように…その時は200km離れている東京も…」と語っているのが聞こえてきた。 Book 1stにてクリス・インピー『…

加藤陽子+佐高信 『戦争と日本人』

ぬれぎぬを干そうともせず子供らがなすがまにまに果てし君かな これは、「自らの考えと鹿児島私学校派の士族たちの意図が異なることを知りつつ、それでもなお、私学校派の少壮士族らの起こした反乱に黙って推戴された」西郷隆盛の死を悼んだ勝海舟の歌だとい…

防護服にみる「正義」

27日付の報道によると、福島第一原発の復旧作業中に高レベルの放射線を浴び、千葉市の放射能医学総合研究所に入院している作業員3人の全身状態に問題はなく、28日にも退院する見込みだという。この報道が正確なものであるならば何よりだ。 放射線による深刻…

福島を日本のワシントンに

東北関東大震災は被災各地に想像を絶する甚大な被害をもたらした。こう語る今もなお、避難所では多くの人々が、決して互いに共有することのできない深くて個人的な苦悩を抱え込みながら傷つき、あるいは命を落としつつある。 とりわけ深刻なのが、原発事故に…

「危機」の時代の思想

Book 1stにて仲正昌樹『ヴァルター・ベンヤミン 「危機」の時代の思想家を読む』(作品社)、内田樹『増補版 街場の中国論』(ミシマ社)を購入。 ヴァルター・ベンヤミン――「危機」の時代の思想家を読む作者: 仲正昌樹出版社/メーカー: 作品社発売日: 2011/…

雨と浄化

放射性降下物、首都圏など大幅低下 雨とともに落下か (www.asahi.com 2011年3月24日22時59分) 文部科学省は24日、大気中の放射線量や、上空からちりなどと一緒に落ちた放射性の降下物などの測定結果を発表した。降下物の値は、首都圏を中心に大幅に低下…

乳児に安全を

TOKYO FMの特別番組で、田原総一朗がプルサーマルである3号機火災の危険性について繰り返し指摘していた。福島第一原発では昨年10月から、3号機がプルサーマル発電の営業運転を開始していたとのことだが、今回の報道でその危険性について警鐘を鳴らしていた…

正当に怖がることのむつかしさ

書原にて東浩紀『サイバースペースはなぜそう呼ばれるか+』(河出文庫)、近藤宗平『人は放射線になぜ弱いか ―少しの放射線は心配無用』(講談社ブルーバックス)を購入。 人は放射線になぜ弱いか 第3版―少しの放射線は心配無用 (ブルーバックス)作者: 近藤…

核燃料損傷

2号機の屋根から白煙 福島第一原発 (www.asahi.com 2011年3月21日19時47分) 東日本大震災で被害を受けた東京電力福島第一原発2号機で21日午後6時20分ごろ、原子炉建屋の屋上の屋根の部分で白いもや状の煙が出ているのが確認された。東電が発表した…

アカデミズムから遠く離れて

指導術、憲法観などに評価 故小室直樹さんの業績しのぶ (www.asahi.com 2011年3月19日) 『ソビエト帝国の崩壊』『痛快!憲法学』などの著作で知られ、昨秋77歳で亡くなった東京工業大学世界文明センター特任教授だった小室直樹さんを記念するシンポジウ…

「ヒト」の観念はどのように変わってきたのか

書原にて高井研『生命はなぜ生まれたのか』(幻冬舎新書)、中野剛志『TPP亡国論』(集英社新書)、斎藤成也『ダーウィン入門 ――現代進化学への展望』(ちくま新書)を購入。 ダーウィン入門 現代進化学への展望 (ちくま新書)作者: 斎藤成也出版社/メーカー:…

the Fukushima 50

「英雄フクシマ50」欧米メディア、原発の作業員ら称賛 (www.asahi.com 2011年3月18日20時42分) 米紙ニューヨーク・タイムズ電子版が15日、「顔の見えない無名の作業員が50人残っている」とする記事を東京発で載せた。米ABCテレビも「福島の英雄5…

買いだめという「暴力」

枝野長官、買いだめに「法的、強制的な対応を検討」 (www.asahi.com 2011年3月17日13時18分) 枝野幸男官房長官は17日午前の記者会見で、首都圏のスーパーなどで生活関連物資が品薄になっていることについて「法的、強制的な対応は検討はしているが、そこ…

レベル6

3号機から白煙、付近で高濃度放射能、4号機また火災 (www.asahi.com 2011年3月16日12時58分) 東日本大震災で被害を受けた東京電力福島第一原発3号機(福島県大熊町)で16日午前8時半ごろ、白煙が上がっているのが確認された。核燃料を貯蔵するプール…

最悪の事態は回避できるのか

爆発音・火災…「不明」「確認中」繰り返す東電担当者 (www.asahi.com 2011年3月15日17時45分) 「2号機の圧力容器付近で大きな音を確認しました」 15日午前8時すぎ、福島県災害対策本部前で東京電力福島事務所の担当者が話し始めると、取り囲んでいた記…

2号機、燃料棒全体が一時露出

2号機、燃料棒全体が一時露出 海水注入で水位上がる (www.asahi.com 2011年3月14日20時52分) 原子炉内の水位が下げ止まらずに燃料棒全体が露出した福島第一原発2号機で、海水注入作業を続けた結果、14日午後8時すぎに水位がマイナス370センチにま…

輪番停電 戦後の混乱期以来の措置

14日より、関東地方および隣県の地域で輪番停電が実施されることになった。震災地の激甚な状況を踏まえれば当然の措置だと思う。幸いにして、いま健康に日常生活を過ごせているぼく自身としては、政府の苦渋の決断に粛々と従いたいと思う。 半面、決定に至る…

更なる警戒を

大震災から二晩が過ぎ、爪痕の甚大さが明らかになりつつある。週明け以降は(もちろん現在でも行われているが)各地からの本格的な復興援助活動、ボランティアの現地入りが続くだろう。一方で、気象庁によれば、19日いっぱいまでにM7級(最大震度6強)の余震…

福島第一原発1号機で事故、3人被曝

福島第一原発1号機爆発時、3人被曝 県発表 (www.asahi.com 2011年3月12日22時59分) 経済産業省の原子力安全・保安院は12日、東日本大震災で被害を受けた東京電力福島第一原子力発電所1号機(福島県大熊町)で、午後3時30分ごろに大きな爆発音を伴…

東日本大地震

午後2時46分ごろ、三陸沖を震源とする大震災「東北地方太平洋沖地震」が発生。地震の規模を示すマグニチュード8.8は「記録が残る1923年以降国内で最大。昨年2月のチリ大地震(M8.8)に匹敵する世界最大級の地震」(朝日新聞3月12日付朝刊)となった。 地震対…

近づいてくる

丸善にてリービ英雄『我的中国』(岩波現代文庫)、橋本治『小林秀雄の恵み』(新潮文庫)を購入。 小林秀雄の恵み (新潮文庫)作者: 橋本治出版社/メーカー: 新潮社発売日: 2011/02/26メディア: 文庫 クリック: 10回この商品を含むブログ (13件) を見る

九段下を経て

帰路、御茶ノ水から靖国通りに出て、市ヶ谷まで1時間あまりを歩く。 途中、俎橋の手前で出会う「九段下ビル」は、関東大震災復興期の1927年に建てられたという、廃墟系の佇まいがえもいわれぬ猥雑感を醸し出している雑居ビルだ。 威容豊かな大村益次郎像の視…

大学の「自治」

投稿事件で被害届、京大に抗議殺到 同志社は学内対応 (www.asahi.com 2011年3月8日22時32分) 大学入試問題をネット投稿したとして予備校生(19)が偽計業務妨害容疑で逮捕された事件で、不正が発覚した4大学の対応が割れている。警察に被害届を出した京…

民族史的な転換

丸善にて田尻祐一郎『江戸の思想史』、西條勉『「古事記」神話の謎を解く』(中公新書)を購入。 江戸の思想史―人物・方法・連環 (中公新書)作者: 田尻祐一郎出版社/メーカー: 中央公論新社発売日: 2011/02/01メディア: 単行本購入: 5人 クリック: 24回この…

半藤一利 『幕末史』

嘉永6年(1853)のペリー艦隊来航に始まって、明治10年(1877)の西南戦争勃発と終結、そして翌11年5月14日の東京麹町・紀尾井坂下における大久保利通暗殺という、維新三傑の退場(木戸孝允、西郷隆盛、大久保)と山県有朋による統帥権独立(「国の基本的骨…

完全な虐殺

リビア首都近郊に政府軍猛攻 死者70人以上 (www.asahi.com 2011年3月5日21時4分) リビア政府軍は5日、前日に続いて首都トリポリの西約40キロのザウィヤの反体制派に猛攻を加え、中東の衛星テレビ局アルアラビアによると、少なくとも70人が死亡した…

闇の中の樹

仕事帰りに、ふと気が向いて、帰宅方向とはま逆の墨田区押上に聳える東京スカイツリーを見に行く。 3月も過ぎ、彼岸が近づきつつあるとはいえ、今週は冬型の気圧配置が続き、6時を過ぎると身を切るように寒い。その闇の中に浮かび上がる、不気味なまでの威容…

CantoAndino / El Condor Pasa