輪番停電 戦後の混乱期以来の措置

 14日より、関東地方および隣県の地域で輪番停電が実施されることになった。震災地の激甚な状況を踏まえれば当然の措置だと思う。幸いにして、いま健康に日常生活を過ごせているぼく自身としては、政府の苦渋の決断に粛々と従いたいと思う。
 
 半面、決定に至るまでの紆余曲折、混乱ぶりを見ていると、どうしても政府の無計画・無節操さぶりには失望の感が拭えない。少し考えただけでも、持病を抱えている人や高齢者、障碍者に対する配慮はきちんとなされているのか、交通事故など予期せざる災害への対策は十分なのか、大きな不安と不満が残る。
 
 とりあえず、「節電」を市民にアピールするのに最も効果的な方法は、まず第一に民放番組の昼間・深夜時間帯における放送停止だろう。現在、地震特番をCMなしに終日放映し続けている民放のメディアとしての真摯な努力は理解できる。しかし、番組内で視聴者に節電を訴えるよりも、いっそ全波停止した方が、視聴者に及ぼすインパクトはよほど大きいのではないだろうか。

14日から輪番停電 首相が了承 東京電力管内 (www.asahi.com 2011年3月13日20時19分)
 
 菅直人首相は13日夜、首相官邸で国民へのメッセージを発表し、14日から東京電力管内で計画的に停電を実施する「輪番停電」を了承したことを明らかにした。
 
 首相は「近日中に復旧の見込みが立たないことから大規模停電に陥る可能性が出ており、国民生活や経済活動に与える影響を何としても避けなければいけない」と強調し、「国民にご不便をおかけする苦渋の決断だ」と語った。
 
 また、首相は被災地の激甚災害指定に加えて「追加的な法律的措置も考えている」と述べ、震災対応に関する特別立法なども検討していることを表明した。