最後のスペースシャトル帰還

最後のスペースシャトルが帰還 30年の歴史に幕 (www.asahi.com 2011年7月21日19時14分)
 
 米航空宇宙局(NASA)のスペースシャトルアトランティスが米東部時間21日午前5時57分(日本時間同日午後6時57分)、米フロリダ州ケネディ宇宙センターに帰還した。シャトル計画は1981年の初飛行以来、30年の歴史に幕を閉じた。
 
 アトランティスは着陸の1時間前、エンジンを噴射して、地球を回る軌道を離れ、約30分後に大気圏に再突入した。その後、グライダーのように滑空しながら滑走路に着陸した。今月8日に打ち上げられ、国際宇宙ステーション(ISS)に機材や物資を届け、13日間の飛行を無事終えた。
 これで現存のシャトル3機すべてが退役し、博物館で展示される。
 
 スペースシャトルは、月に人類を送ったアポロ計画の後を受け、NASAが地球の周囲を回る軌道に人と貨物を同時に運べる宇宙船として開発した。ハッブル宇宙望遠鏡をはじめとして多くの衛星を打ち上げ、ISSを完成させた。
 打ち上げ費用が想定よりかさんだことなどから、ブッシュ前政権がISS完成と同時に退役させることを決め、オバマ政権もその方針を引き継いだ。
 
 計135回の打ち上げで、日本人の宇宙飛行士7人を含む計16カ国の355人を宇宙に運んだ。一方、86年のチャレンジャー爆発事故と2003年のコロンビア空中分解で計14人が犠牲となった。