La Conquête

その名も「征服」 サルコジ氏描いた映画、仏で上映中 (www.asahi.com 2011年6月2日19時41分)
 
 フランスのサルコジ大統領が国家権力の頂点に上りつめるまでの軌跡を描いた映画「ラコンケット(征服)」が大きな話題を呼んでいる。現職大統領を主人公に据えた作品は、フランス映画史上初めて。ただし当の本人は、自分を演じた俳優を大統領府に招き、「(映画は)見たくない」と伝えたという。
 
 この映画は5月中旬、カンヌ国際映画祭の公式上映に合わせ、フランス各地で一斉に上映が始まった。シラク政権下でサルコジ氏が内相に登用された2002年から、前回の大統領選で勝利するまでの5年間を、関係者の証言や新聞記事などに基づいて再現し、フィクションに仕立てた。
 
 売り文句は、「権力を手に入れ、妻を失った男の物語」。シラク氏の後継をめぐり、旧敵のドビルパン元首相と激しい権力闘争を繰り広げる野心に満ちた政治家の実像に迫る一方、立身出世を支えた前妻のセシリアさんとの破局に悩む男の弱さをあぶり出している。