大いなる神々の祝宴

6千人の村に10万人来場? 明日香村、職員総出で厳戒 (www.asahi.com 2010年5月13日15時43分)
 
 奈良県明日香村の特別史跡キトラ古墳(7世紀末〜8世紀初め)で見つかった四神壁画の特別公開が15日に迫った。会場の奈良文化財研究所飛鳥資料館は約1カ月の期間中、10万人の来場を見込んでおり、今週末には人気アーティストのコンサートなどイベントも目白押し。「人口約6200人の村始まって以来の出来事」(村役場)に、職員たちは総出で「厳戒態勢」を敷く。
 
 同資料館ではこれまで、四神のうち「玄武」「青竜」「白虎」が公開されたが、今年は「朱雀」が初登場。5回目の特別公開で四神が初めて一堂に会する。過去の1日の最高入場者数は5千人超だが、「今回は1万人を超える可能性がある」(同資料館)という状況だ。
 屋外で多数の行列ができることも想定し、同館は熱中症などを警戒して給水施設やテントを準備。看護師も手配した。待ち時間対策として、キトラ古墳の謎を解くパズルを無料で配り、同館ホームページや近鉄の主要駅でも、待ち時間を表示する予定だ。
 村は14日夕方と15、16日の早朝から深夜にかけ、ほぼ全職員にあたる約80人を招集。普段はのどかな村内の近鉄駅、主要道路などで道案内や交通整理にあたる。
 
 村内では堂本剛さんや秦基博さん、ゴスペラーズが日替わりで出演する石舞台古墳前でのコンサート「楽天世界遺産劇場」(14〜16日)や、故・平山郁夫さんの画業をたどる「シルクロード―奈良への道 平山郁夫展」(30日まで)、高松塚古墳壁画の一般公開(16日まで)などの催しが重なる。同村の藤田尚・政策調整課長は「これだけ大規模イベントが相次ぐのは記憶にない」と気を引き締める。
 
 四神壁画の特別公開(6月13日まで)は文化庁と同資料館が主催し、朝日新聞社などが後援する。大人500円、高大生300円、中学生以下無料。問い合わせはキトラりんりんダイヤル(050・7105・5355)。