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「公然の秘密」イスラエルの核、正式議題検討 IAEA (www.asahi.com 2010年5月12日10時21分)
 
 国際原子力機関IAEA)は、来月7日開幕の定例理事会で、事実上の核保有国とされるイスラエルの核問題を正式議題とする方針を固めた。公然の秘密とされてきたイスラエルの核が理事会で討議されるのは異例。イスラエル寄りの米国などの反発も予想され、最終的に議題から外れる可能性もある。
 
 イスラエルは、IAEAの査察義務などを負う核不拡散条約(NPT)に未加盟。昨年9月のIAEA総会で、アラブ諸国が提案したイスラエルのNPT加盟などを求める決議が採択され、理事会でもイスラエル核問題を討議するよう強く求めていた。
 これを受けて先月、天野之弥事務局長が理事会で議題化する考えを理事国に打診、意見を聴いているという。
 
 外交筋によると、アラブ諸国イスラエルの核弾頭保有数など核開発能力や核拡散の危険性などについて議論することを要求。天野氏に討議した内容を今年9月の総会で報告するよう求めている。
 イスラエルは自国の核兵器保有を否定も肯定もしていないが、欧米の研究機関によると、約80発の核弾頭を保有していると推計されている。
 
 アラブ諸国のほか、核兵器開発疑惑を持たれているイランには「米国がイスラエルの核保有を見過ごしている」と不公平感が広がっており、国連で開催中のNPT再検討会議でも課題の一つとして議論されている。