ラサのポタラ宮歴史地区

 18時からTBSで「THE世界遺産ラサのポタラ宮歴史地区」を観る。カメラはポタラ宮の中に入り、ジョカンを時計回りに巡る巡礼たちとともに、本尊「聖釈迦牟尼像」を目指す。
 
 チベット関連の映像では、ブラッド・ピット主演の政治的映画『Seven Years in Tibet』は別として(DVDで観ても映像は素晴らしく、チベットのシーンの大部分がアルゼンチンほかで撮影されたとは信じられない。前半で主人公のオーストリア出国からインドでの収容所生活までを描き、後半で幼い日のダライ・ラマとの交流を描く二重構成による必然的な間延び感は否めないけれども)、2007年の正月にNHKが世界に先立って放映した「中国の青海省西寧とチベット自治区首府ラサを結ぶ青蔵鉄道の旅」、それに、中沢新一が監修に参加したNHKスペシャルチベット死者の書』(93年9月放映)は素晴らしかった。
 
 とりわけ、「チベット死者の書」に関しては、93年の放映以来、再放送を期待しつつ、ずいぶん長い年月が経ってしまったが(当初ビデオにダビングしていたが、その後散逸)、2年ほど前に、たまたまmixiを通じてユキさんがこの番組のテープを入手したことを教えてもらう。早速、送っていただいたテープをDVDにダビングし、「ダイイング・プロジェクト」のくだりや「死者の書(バルド・トドゥル)」の説明など、折に触れ見返して楽しんでいたが、今年1月には16年ぶりにウォルトディズニースタジオホームエンターテイメントから、ようやくDVDが販売された。
 
    
(photo (c)koma2)
 
 チベット高原に位置するラサは富士山の頂上とほぼ同じ高度にあり、数年前にこの地を訪れたkoma2さんの話によると、観光客がここで高山病にかかるのは避けられそうにない。その代わり空の青さは尋常ではなく、一方で聖地には一種独特の臭いが立ちこめているという。
 
 折しも上野の森美術館では『聖地チベット ポタラ宮と天空の至宝』が開催中である。10月中には一度出かけたい。
 
http://www.seichi-tibet.jp/