ルイ・マル 『鬼火』(1963)

Louis Malle  LE FEU FOLLET
 
監督・脚本 ルイ・マル
原作 ピエール・ドリュー・ラ・ロシェル
 
モーリス・ロネ(アラン・ルロワ)
レナ・スケルラ(リディア)
ベルナール・ノエル(デュブール)
アレクサンドラ・スチュアルト(ソランジュ)
ジャンヌ・モローエヴァ
アンリ・セールフレデリック
 
 
 第一次大戦従軍後、ヨーロッパを共産主義の脅威から抗し、資本主義の腐敗と堕落から救済するには全体主義しかないとし、自らファスシトとして対独協力政策を支持しながら、1945年5月のドイツ降伏を前に命を絶った近代フランス文学の鬼才、ピエール・ドリュ=ラ=ロシェル。ルイ・マル監督作品『鬼火』は、このドリュ=ラ=ロシェルの中編小説「ゆらめく炎」のペシミズムを徹底的にストイックに映像化した作品。
 
 エリック・サティ<グノシェンヌ第1番〜第3番><ジムノペディ第1番・第2番>
 
「その時、アランはくい入るようにリディアを見つめていた。三日前に彼女がパリに着いてから、アランはこんな調子で詮索するように彼女を見つめるのだった。何を期待していたのだろう? 彼女のことが、それとも自分のことが不意にはっきり分かってくると言うのだろうか。」