ミラン・クンデラ 『存在の耐えられない軽さ』

第1部  軽さと重さ
第2部  心と身体
第3部  理解されなかったことば
第4部  心と身体
第5部  軽さと重さ
第6部  大行進
第7部  カレーニンの微笑
 
非対称的な構造。
 
ニーチェ
永劫回帰という神話を逆に見れば、一度で消えてしまい、もどってくることのない人生というものは陰に似た、重さのないもので、すでに死んでいるのであり、それが恐ろしく、美しく、崇高であっても、その恐ろしさ、崇高さ、美しさというものは無意味なものである。 (p.615)
 
内務省の男(p.729)
 
   
「あなたの髪はもう何カ月もひどい臭いがするの。女の人のデルタの臭いだわ。いいたくなかったけど、毎晩毎晩誰だか分からないあなたの愛人のデルタの臭いをかがなければならなかったの」 (p.765)
 
大行進。1980年になってやっと、われわれはサンデー・タイムズ紙上で、どのようにしてスターリンの息子ヤコブが死んだのか読むことができた。 (p.769)