gravitational lens

重力レンズ、明るさ30倍 (www.asahi.com 2013年5月20日9時41分)
 
 地球から90億光年離れた超新星が明るく輝いて見えるのは、重力で光を曲げる「重力レンズ」が虫眼鏡のように光を集めるためであることを東京大のチームが突き止めた。
 
 この超新星は「PS1−10afx」。宇宙の標準光源とされる1a型超新星だが、それにしては明るすぎることが知られていた。同大のロバート・クインビー特任研究員らが星の光を分析した結果、1a型より30倍明るいが、波長の特徴や明るさの時間変化は1a型と似ていた。重力レンズ超新星と地球の間にあると仮定すると、計算結果と観測がよく合致した。
 
 重力レンズの効果がここまで出ることは極めてまれ。1a型の明るさは一定のため、今回の研究によって重力レンズの増光率を知ることができるという。姿は見えないが重力は持っている暗黒物質を他の重力レンズを使って探すことなどに役立つという。