京都学派アーカイブ

ネットに京都学派アーカイブ 西田幾多郎の直筆原稿も (www.asahi.com 2012年11月14日0時28分)
 
 著書「善の研究」などで知られる哲学者、西田幾多郎(1870〜1945)の直筆原稿をインターネット上で閲覧できる「京都学派アーカイブ」が公開され、構築した研究者らが13日発表した。京都大が所蔵する論文の原稿など20点を3200枚の画像データで提供し、ダウンロードも自由に出来る。
 
 京都学派は旧京都帝国大哲学教室の教授だった西田と田辺元(1885〜1962)を中心に生まれた思想家集団。アーカイブでは田辺のメモについても一部公開しており、順次増やしていく予定。
 
 画像で公開された文書は自由に研究資料として使うことができる。特に田辺の手書きメモ類は日本語のほかにドイツ語、ラテン語などでも書かれていて判読が難しく、画像による文書検索や語学など、他分野の専門家の参加で分析が進むことも期待される。
 
 アーカイブを構築した京都大文学研究科の林晋教授(情報・史料学)は「これを機に多くの人に京都学派に関心を持ってもらい、史料の収集や保存が進んでほしい」と話す。アーカイブは http://kyoto-gakuha.info/