オゾンホールは縮小に向かうか?

南極のオゾンホール、90年以降で最小に (www.asahi.com 2012年10月24日18時39分)
 
 毎年9月ごろに最も大きくなる南極上空のオゾンホールについて、気象庁は24日、今年は1990年以降で面積が最小になったと発表した。オゾンを壊す化学物質の排出抑制が進む中、南極上空が例年より暖かめで、オゾンの破壊が起きにくい条件が重なったためと見られる。
 
 オゾン層は零下78度以下で太陽光がさすと化学物質と反応し壊れやすくなる。その条件が重なるのが南半球が冬から春にうつる時期で、オゾンホールは8月ごろから急速に発達して9月ごろに最も大きくなる。気象庁によると、今年は零下78度以下の領域が例年より狭く、ホールの最大面積は9月22日の2080万平方キロメートルにとどまった。
 
 ホール面積は上空の温度に大きく左右され、毎年の変動が激しい。しかし、87年のモントリオール議定書の採択をはじめ、オゾンを破壊するフロンなどの排出を抑える取り組みが国際的に進行。過去最大の2960万平方キロメートルを記録した2000年を境に、拡大傾向は収まりつつある。