ノーベル医学生理学賞に京都大の山中伸弥教授ら

iPS細胞研究の山中氏らにノーベル賞 医学生理学賞 (www.asahi.com 2012年10月8日18時39分)
 
 スウェーデンのカロリンスカ医科大は8日、今年のノーベル医学生理学賞を、京都大の山中伸弥教授(50)らに贈ると発表した。皮膚などの体細胞から、さまざまな細胞になりうる能力をもったiPS細胞(人工多能性幹細胞)をつくり出すことに成功した。再生医療の実現に向けて新しい道を開いた。
 
 日本の受賞は19人目。医学生理学賞は1987年の利根川進さんに次ぎ2人目。同時に受賞するのは、英ケンブリッジ大のジョン・ガードン博士(79)。賞金800万スウェーデンクローナ(約9400万円)は2人で分ける。授賞式は12月10日、ストックホルムである。
 
 山中さんは2006年8月、マウスのしっぽから採った体細胞に四つの遺伝子を導入することで、様々な細胞になりうる能力をもつiPS細胞を作ったと発表。07年11月にはヒトの皮膚の細胞でも成功したと発表した。
 
 ガードンさんも1960年代に脊椎動物で初めてクローンを作製。オタマジャクシの体細胞から核を取り出し、核を除いた卵子に入れると細胞が初期化されることを突き止めた。