質量の誕生

ヒッグス粒子「存在の兆候つかむ」 欧州研究機関が発表 (www.asahi.com 2011年12月14日0時11分)
 
 欧州合同原子核研究機関(CERN)は13日、万物の質量の起源となったとされる「ヒッグス粒子」の探索結果を発表した。素粒子物理で「発見」と断定できる信頼度ではないが、「存在の兆候」をつかんだ。
 
 2チームが別々に観測した。いずれも水素原子130個ほどの質量の領域で形跡をつかみ、「発見」に近づく結果が得られた。素粒子物理の基準では存在する確率が99.9999%以上で「発見」と認定する。ATLASチームは98.9%、CMSチームは97.1%となり、データを増やせば「発見」となる可能性が高まった。
  
 ヒッグス粒子探索は、2008年から観測を開始したCERNの巨大粒子加速器LHCの第一目標。陽子と陽子を衝突させてヒッグス粒子ができるのは、1兆回に1回ほど。できてもすぐになくなるため、衝突で出る光や粒子を観測して、ヒッグス粒子の痕跡を探している。