竜巻状天体

宇宙の竜巻、正体はガスの噴出跡 京大などが解明 (www.asahi.com 2011年11月27日3時6分)
 
 謎の竜巻状天体「トルネード」の正体や位置を、京都大などが日本のX線天文衛星「すざく」を使って、半世紀ぶりに突き止めた。我々の銀河系内にあるブラックホールが噴き出したガスジェットが残した跡だった。25日発行の日本天文学会誌で発表した。
 
 トルネードは1960年、銀河系の中心の方向に見つかった電波を出す天体。らせん状の渦を巻いて伸びた形をしている。普通の光では見えない。距離も大きさも不明だった。
 
 京大宇宙線研究室の鶴剛教授らが、すざくでトルネード周辺を探ると、竜巻の両端に弱すぎて見えなかったX線源があるとわかった。X線源は1千万度程度のプラズマで、距離は約3万5千光年。銀河系の中心よりやや向こう側だった。二つは元素の構成などが非常によく似ていた。距離から計算したトルネードの長さは約140光年だった。