中尊寺金色堂に託して

東北を勇気づけたい ドナルド・キーン氏、仙台で講演 (www.asahi.com 2011年10月19日21時13分)
 
 東日本大震災後に日本国籍取得と永住を決めた日本文学研究者のドナルド・キーンさん(89)が19日、仙台市であった東北復興シンポジウムで講演し、日本への愛情や東北への思いを、岩手県中尊寺金色堂や桜に託して象徴的に語った。
 
 キーンさんは、松尾芭蕉の「奥の細道」ゆかりの東北の地を56年前に旅した際、桜の季節の中尊寺金色堂で深く心を動かされた体験を披露。暗い森の中に輝く金色堂を、東北の長い冬の後に森に咲く桜と並べてたたえ、「私はその二つを愛しています。東北のことを考える時、何よりも象徴的な姿です」と締めくくった。主催者によると、キーンさんは「東北の人たちを勇気づけるためなら」と講演を引き受けたという。