帝国の王宮

賛否揺れたベルリン王宮、復元へ 予算計上、寄付も募る (www.asahi.com 2011年8月14日1時32分)
 
 ベルリン中心部にかつて存在し、東ドイツ時代に壊されたドイツ帝国の王宮が復元されることになった。帝国誕生から敗戦、東西分割というドイツの歴史を映す象徴的な建物で、復元をめぐっては長く議論が続いていたが、統一から20年が過ぎてようやく動き出す。
 
 シュプレー川が流れ、大聖堂や世界遺産の「博物館島」が並ぶベルリン中心部に6月末、水色の八角形の建物がオープンした。復元されるベルリン王宮や、中に入る博物館の内容をPRし、建設費用の寄付を呼びかける建物だ。
 
 ドイツ連邦議会予算委員会は7月、王宮復元費用として計5億9千万ユーロ(約645億円)の支出を認めた。本格的な工事は2014年に始まり、19年に完成する予定。外観の大部分はかつての王宮を復元するが、内部には博物館や図書館、大学が入る。「フンボルト・フォーラム」と名付けられる建物の建設にはこの費用だけでは足りず、バロック様式のドーム再建の費用は含まれていない。8千万ユーロを目標に市民から寄付を集めている。