3つの「共同体」

APECを共同体に=横浜ビジョン採択―首相「平成の開国」訴え・首脳会議閉幕 (www.asahi.com 2010年11月14日13時6分[時事通信社])
 
 横浜市で開かれていたアジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議は14日、貿易や投資、物流の障壁のない「共同体」として経済統合を目指す首脳宣言「横浜ビジョン」を採択し、閉幕した。域内の不均衡是正や環境対策など5本柱の成長戦略も初めて策定した。議長を務めた菅直人首相は記者会見で、日本の環太平洋連携協定(TPP)協議開始をてこに、APECを経済統合へ前進させる意欲を表明した。
 
 菅首相は「日本が活力を持った国として生き抜くには、アジア太平洋地域としっかり結び付き、共に成長、発展する関係をつくっていかなければならない」と強調し、国民にも「平成の開国」の必要性を訴えた。
 
 横浜ビジョンは、APECの将来像として三つの「共同体」の方向性を提示。まず、「緊密な共同体」の目標として、経済統合構想「アジア太平洋自由貿易圏(FTAAP)」を明記した。
 
 また、「強い共同体」に向け、人材・起業家の育成、環境配慮型の産業・雇用の創出など成長戦略を掲げた。さらに食料安全保障、防災、テロ対策を促進し「安全な共同体」を目指すとした。