トリビアルであるにもかかわらず、ホメオモルフィックでない

今度は受ける? ポアンカレ予想解決、米研究所が賞金 (www.asahi.com 2010年3月24日9時48分)
 
 米国のクレイ数学研究所(CMI)が、数学の難問の一つ「ポアンカレ予想」を解決したロシアの数学者グレゴリー・ペレルマン氏に賞金100万ドル(約9千万円)を贈ることを決めた。だが同氏は変わり者で知られ、数学界最高の栄誉、フィールズ賞の受賞も辞退している。今回、賞金を受け取るかどうかが注目されている。
 
 米国人実業家が設立したCMIは2000年、ポアンカレ予想を含む「21世紀を象徴する難問7題」を選び、1問につき100万ドルの賞金をかけた。今回はその最初の表彰となり、CMIのジェームズ・カールソン所長は18日の発表で「数学史上の大きな一歩であり、長く記憶されるだろう」と述べた。
 
 国際数学者会議は06年、ポアンカレ予想解決の業績で同氏にフィールズ賞を授与すると決めたが、同氏は「自分の証明が正しければ賞は必要ない」と受賞を辞退した。
 
 現在、隠遁生活を送っているらしいペレルマン氏がCMIから賞金を受け取るかどうかは不明だが、CMIのカールソン所長は取材に「彼と連絡は取ったが、内容については控えたい。いずれ返事が来る」と答えた。ただ23日付英デーリー・メール(電子版)は「私はほしいものはすべて手に入れた」としてペレルマン氏は賞金を辞退する意向、と報じている。
 
 ポアンカレ予想は、ものの形に関する数学の分野である位相幾何学における難問。「3次元空間でドーナツのような穴がないなら、球と同じ」といった内容で、フランスの数学者ポアンカレが1904年に提出した。米科学誌サイエンスは2006年、同年の科学成果のトップにポアンカレ予想の解決を選んでいる。