ひつじ田の中にしだるる…

 午前中、仕事の資料を買うついでに丸善で『芥川竜之介書簡集』(岩波文庫)、田原総一朗佐藤優宮台真司『日本流ファシズムのススメ。』(ぴあ)、文藝春秋12月臨時増刊号「『坂の上の雲』と司馬遼太郎」を購入。
 午後、2,000円分の図書カードを貰ったので、帰りに「書原」に立ち寄り、ドゥルーズニーチェと哲学』(河出文庫)、落合淳思『古代中国の虚像と実像』(講談社現代新書)、菊澤研宗『戦略の不条理』(光文社新書)を買う。
 
 芥川の書簡集は、満17歳の府立三中時代(1909)から、35歳で自殺する1927年までにしたためられたもののうち、185通を編纂したもので、斎藤茂吉谷崎潤一郎、塚本文(芥川の妻)宛の書簡など、ぱらぱら捲っているだけでも興味深い。そして5月24日、自死の2か月前に小穴隆一に宛てて送られた絵葉書に記された「北海道二句」…。
 
    ひつじ田の中にしだるる柳かな
 
    冴え返る身にしみじみとほつき貝
 
 ドゥルーズニーチェと…』は、かつて足立和浩訳で国文社から出版されていた同書の改訳版(江川隆男訳)。1年前に出たものだが、図書カードを貰った勢いで購入した。『古代中国の…』は帯の「『夏王朝』はなかった」に惹かれて。結局、夏王朝は伝説の王朝ということに落ち着くのか?
 

芥川竜之介書簡集 (岩波文庫)

芥川竜之介書簡集 (岩波文庫)