島田裕巳 『教養としての日本宗教事件史』

 新しくやって来た仏教と、それを迎え撃つ神道との対決――。本書16ページには、三輪山をご神体とする大神神社の大鳥居の写真が載っている。そもそも、ぼく自身が近年、奈良に強い憧憬を持つようになったのは、この明神鳥居の写真を雑誌か何かでたまたま見たのがきっかけだ。うら寂れた奈良の風景(とはいえ歴史的にはここが「日本発祥の地」であるわけだが)には、21世紀にはアンバランスな独特の香りと空気感があり、何度訪れても飽きることがない。
 
 若草山に木が生えないのは、大仏建立の際に発生した無機水銀(旧説では銅)の廃液を流したのが原因、という説(有名な話だそうだが)には驚かされる。
 
 日蓮主義 田中智学(国柱会) 八紘一宇
 石原莞爾 宮澤賢治
 
 白骨の御文(蓮如)「朝には紅顔ありて夕べには白骨となれる身なり」
 蓮如親鸞歎異抄』を禁書に
 暁烏敏(1877-1954)が清沢満之主宰の雑誌『精神界』で歎異抄について連載
 
 「この国は沼地だ。…どんな苗もその沼地に植えられれば、根が腐りはじめる」(遠藤周作『沈黙』)
 日本のキリスト教徒はわずか1%(100万人) 江戸時代のキリシタンは5%超
 
 柳田国男「人を神に祀る風習」
 
 璽宇(双葉山) 天照皇大神宮教