12万年を遡って

国内最古級の旧石器か、12万年前の地層から石片 出雲 (www.asahi.com 2009年9月29日18時58分)
 
 島根県出雲市の砂原遺跡で、約12万年前の旧石器時代の地層から、国内最古級とみられる旧石器20点が見つかった。松藤和人・同志社大教授(旧石器考古学)を団長とする発掘調査団が、29日発表した。調査団によると、国内最古とされてきた岩手県遠野市の金取(かねどり)遺跡(約9万年前)を、3万年さかのぼる可能性がある。日本列島で人が活動を始めた起源を探る貴重な資料になるという。
 
 旧石器とみられる石片は長さ約5〜1.5センチ。素材は、遺跡周辺で採取できる石英岩や流紋岩など。石の塊を他の石などを使って割り、はぎ取ったものらしい。先をとがらせ縁を刃物のように鋭く二次加工したものもあった。
 
 現場はJR山陰線小田駅近く。私有地のため現地説明会はないが、調査報告会を10月4日午前10時半から出雲市多伎町小田の多伎コミュニティーセンターで開く。出土品は10月10〜25日、同市大社町の県立古代出雲歴史博物館で展示する。