劣化とさらなる後退?

各党首が最後の訴え 衆院選、31日未明までに大勢判明 (www.asahi.com 2009年8月29日21時16分)
 
 第45回総選挙は30日投開票される。自公連立政権の継続か、民主党中心の野党による政権交代か、「政権選択」をめぐる真夏の攻防が決着する。選挙戦最終日の29日、麻生首相自民党総裁)や民主党鳩山代表ら各党党首は各地で「最後の訴え」を行った。31日未明までに大勢が判明する。(以下略)
 

 4年前の9.11に行われた“郵政選挙”では与党が自民296、公明31の議席を確保し圧勝。民主は議席数を177から113へと大幅に減らし、岡田克也が代表の座を退く結果に終わった。「改革を止めるな。」という小泉自民の“自作自演劇”に、民主はじめ各野党が完全に埋没した「奇妙な選挙」だったわけだが、その意味で、すでに選挙前からマスコミ各社により「民主圧勝」が報じられている今回の総選挙の“ねじれ振り”も、前回と似たり寄ったりという感がしないでもない。
 
 「100年に1度」と呼ばれた世界的な金融危機を経て、経済・雇用問題はもちろん、外交や社会保障面などあらゆる面にわたって、真の「構造改革」の必要性が迫られている中で、「政権交代」という“ポリティカリー・コレクト”な錦の御旗が、細やかな議論をピーナッツ・ペーストのように凡庸に擂り潰しているように見えて仕方がない。いずれにせよ、その結末は、24時間後には現実のものとしてわれわれの眼の前に立ち現れる。