法隆寺

 午前10時3分発、ひかり467号に乗車。12時48分京都着。13時19分発のみやこ路快速に乗り換え、14時3分、予定どおり奈良へ。ワシントンホテルにチェックイン。仕事関係の連絡を会社に入れた後、今西本店で古式の奈良漬けを、池田含香堂でお茶用の扇子を4本買う。かんざしは和風小物屋を何軒か覗くが、適当なものは見当たらず(アンティーク・鼈甲もので1個2万円くらいのものあり)。例によって鶴屋徳満で青丹よしと飛鳥古京を、ぜいたく豆本舗でお土産用の豆菓子を購入。すでに3時半を回る。
 
 とりあえずJRで法隆寺へ。車を拾おうと思ったけれど、金曜の夕方、駅前に人通りもなく、仕方がないので徒歩で向かう。南大門に着いたのは閉門の30分前。さすがの威容である。帰途につく修学旅行生と入れ替わりの入門で、雨上がりの夕暮れ、人気もほとんどなく、西院伽藍内は独占状態だった。夢にまで見た世界最古の木造建築、五重塔をしばし見上げ、香の匂いの立ちこめる金堂内に入る。金網越しではあるが聖徳太子のために造られたという金銅釈迦三尊像、さらに金銅薬師如来座像、金銅阿弥陀如来座像を拝す。天人と鳳凰が飛び交う西域色溢れた天蓋も見事なもので、周囲壁面には1949年に焼損した旧壁画に代わり、再現壁画(パネル)が埋め込まれている。さらに大講堂に入り、薬師三尊像と四天王像を拝す。ここで閉門を告げるアナウンスが流れ、鏡池ほとりに立つ子規の句碑などを眺めつつ法隆寺を後にする。
 
(写真)左=金剛力士像を配した中門越しに五重塔を見る 右=大講堂側から見た金堂と五重塔
  
 
 ということで、今回拝観できたのは西院伽藍のごく一部のみ、百済観音像や玉虫厨子などで知られる大宝蔵院も、夢殿など東院伽藍も未踏のままとなった。明日は大事な姪の結婚式ということもありホテルに戻るが、法起寺法輪寺も含めて、斑鳩の里の踏破には1日あっても足りるかどうかというスケールであることに改めて驚かされた。