行為としての読書

「どこへ行っても、人は自分を発見します。同じように、どんな本を読んでも、人はみな自分をその中に発見するのです」(加藤周一『読書術』)
 
 1980年代、ロラン・バルトジュリア・クリステヴァ構造主義系と目される文学理論家が日本でも一斉に紹介され、さまざまな文化や社会現象の記号学的解釈を試みたテクスト群が上梓された。ドイツ系ではテクストを読む主体としての「読者」に焦点が当てられ、ロベルト・ヤウス(『挑発としての文学史』)や、ヴォルフガング・イーザー(『行為としての読書』)らによる受容美学理論が大きな注目を集めた。
 
cf. 期待の地平
 
ユリシーズ』(p.145)
テクストのストラテジー
 

挑発としての文学史 (岩波現代文庫)

挑発としての文学史 (岩波現代文庫)