フョードル・ドストエフスキー 『カラマーゾフの兄弟』

3つの翻訳(原久一郎、原卓也亀山郁夫
 
農奴解放と父の死/父(フョードル・カラマーゾフ)の死と兄弟たち
ドミートリー・カラコーゾフによる皇帝暗殺テロ未遂事件
 
「(イワンは)人類から不死に対する信仰を根絶してしまえば、たんに愛ばかりか、この世の生活を続けていくためのあらゆる生命力もたちまちのうちに涸れはててしまう、と。それだけじゃありません、そのときには、もう不道徳もなにも何一つなくなって、すべては許される、人喰いだって許されるというのです。」(第1部第2編 場違いな会合 1-p.181)
 
「どうして、こんな男が生きているんだ!」(同 1-p.193)
 
「ぼくはひょっとして、神さまを信じていないのかもしれない」(第2部第5編 プロとコントラ 2-p.177)
 
「で、もしその母親と、その子どもと、迫害者とが抱き合っているのを見て、自分もみんなといっしょに『主よ、あなたは正しい!』と叫ぶようなことがあるとしてもだ。おれはそうなっても叫ぶ気はないぞ。(略)そんなものは、ちっちゃなこぶしで自分の胸を叩き、臭い便所で無益な涙をながして『神ちゃま』に祈っていた、あの、さんざ苦しめられた子どもの、一粒の涙にだって値するもんか!」(同 2-p.245)
 
大審問官
 
カーチャとグルーシェニカ はげしい憎しみの色(エピローグ 5-p.39)
 
カラマーゾフ万歳!」(アリョーシャ、ではなく。カラマーゾフ的なものの全肯定)(同 5-p.62)