筆写するバッハ

バッハの新たな自筆譜発見 イタリア作曲家のミサ曲筆写 (www.asahi.com 2013年6月7日5時37分)
 
 ドイツの大作曲家J・S・バッハ(1685〜1750)の研究機関、ライプチヒ・バッハ資料財団は6日、バッハがイタリアの作曲家のミサ曲を書き写した楽譜を新たに発見した、と発表した。
 
 バッハが晩年の1740年、イタリア・ベネチアの作曲家フランチェスコ・ガスパリーニによるカトリックのミサ曲「ミサ・カノニカ」を書き写したものという。バッハは1749年、最高傑作の一つ「ミサ曲ロ短調」を完成させており、これにミサ・カノニカが影響を与えた可能性を示すものとして注目されている。
 
 バッハ研究の第一人者、樋口隆一・明治学院大教授は「バッハが当時、カトリックの大都市ドレスデンで認められる作品を作ろうと、音楽の最先端だったベネチアなどのスタイルを研究していたことを示す新たな傍証だ」と話す。