知られざる被葬者の石室

キトラ古墳の石室、最初で最後の公開へ 文化庁、8月に (www.asahi.com 2013年6月6日19時49分)
 
 文化庁は6日、奈良県明日香村の特別史跡キトラ古墳(7世紀末〜8世紀初め)の石室を8月に一般公開することを明らかにした。石室からはぎ取った「白虎」や「玄武」など極彩色の四神壁画はすでに公開しているが、石室は初めて。石室は9月以降、墳丘整備に伴って埋め戻されるため、公開は最初で最後になる。
 
 期間は8月18〜25日の8日間。18枚の石を組み合わせて造られた石室(奥行き約2・4メートル、幅約1・04メートル、高さ約1・24メートル)の外観や墓道部(通路)を、窓ガラス越しに見学できる(石室内部は非公開)。村内の仮設修理施設では、高松塚古墳特別史跡、7世紀末〜8世紀初め)とキトラ古墳の両壁画の一部も公開する。いずれも7月上旬ごろ、1日あたり最大450人程度を募る。無料。
 
 文化庁は2004〜10年、カビなどによる劣化が進んだ四神や十二支像、天文図などの壁画を石室からはぎ取り、仮設修理施設で修理・保管している。修理後の壁画は古墳に戻さず、近くに造る「体験学習館(仮称)」で保存・展示し、墳丘は築造当時の姿に近い2段の円墳に復元する。体験学習館と墳丘の整備は2016年度の完了予定。