毛思想の岐路?

「多くは薄熙来氏に同情」 保守派理論家、処分に疑義 (www.asahi.com 2012年10月29日19時32分)
 
 失脚した中国共産党重慶市委員会前書記、薄熙来(ポーシーライ)氏への処分に異議を唱える書簡を全国人民代表大会全人代)に送った保守系グループの一人、李成瑞氏(90)が朝日新聞の取材に応じた。
 
 李氏は李先念・元国家主席の秘書や国家統計局長を歴任した毛沢東思想を重視する左派(保守派)の理論家。薄氏の保守的な政策や手法について「賛否があり意見は一つでない。ただ、多くの人は彼に同情している」と指摘。薄氏の失脚後、80以上のサイトが閉鎖されたとし、「様々な意見を発表する権利があるのに、当局はそれを奪った。憲法に違反する行為だ」と述べた。
 
 改革開放以降、胡錦濤体制に至る党の経済成長路線を「権力とカネが結びついた『中国式資本主義』」と批判。「毛主席時代は最も官僚が清廉な時代だった。これを否定した結果、社会制度が混乱した」とし、薄氏が重視した毛沢東思想への回帰を訴えた。
 
 また、経済成長の成果の多くは外国資本がもたらしたものだとし、「(今の中国は)植民地への道を進んでいる」と強調。習近平体制の発足についても、「習氏が党中央に来てから、毛主席の路線について発表した論文を見ていない。希望は抱いていない」と語った。