日経が読むももクロZ

電子版 読まれた記事 五輪、嫁姑、ももクロ… 8月4日〜10日(www.nikkei.co.jp 2012/8/11 7:00)
 
 時にはテレビに向かって歓声を上げ、またある時は落胆し――。眠い目をこすりつつ、ロンドン五輪の日本勢活躍にくぎ付けになった方も多いはずです。この1週間も五輪関係の記事が上位を独占しました。遺産相続をめぐる嫁姑(しゅうとめ)の微妙な関係や、異色アイドルグループ「ももいろクローバーZ」の人気の秘密に迫るコラムも注目を集めました。8月4日〜10日の電子版からよく読まれた記事を紹介します。
 
ももいろクローバーZの軌跡  “プロレス”の手法を取り入れたワケ
日経エンタテインメント! (2012/8/6 6:30)
 
 アイドル群雄割拠の時代といわれるなかで、今、一番勢いに乗っている5人組、ももいろクローバーZ。2010年のメジャーデビューからわずか2年でドーム級の会場でコンサートを開くところまで成長した。「プロレス」の手法を取り入れたライブやイベントの演出など、その活動はアイドルとしては型破りだ。
 
 AKB48からK-POPガールズまで、様々なアイドルが競い合うなか、ひときわ注目度が高まっているのが、ももいろクローバーZ(以下、ももクロ)だ。この夏は、AKB48の東京ドームライブが話題になっているが、ももクロ西武ドームライブ(約3万人動員)を開催。ドームクラスでライブを開ける女性グループは、ほかにPerfumeらわずかだけ。その一角に、平均年齢17歳の5人が食い込んできた。
 
 結成は2008年。メジャーデビューは2010年5月だ。そこから2年で急成長してきたが、その道のりは平たんではなかった。彼女たちは、柴咲コウ北川景子ら多くの人気女優を擁するスターダストプロモーションに所属するが、ももクロは、同社が手がける初めての本格アイドルグループ。すべてが手探りで進められてきた。
 
■逆境をバネに一気に躍進
 
 2010年に日本青年館で実施したライブ「ももいろクリスマス」を、1年後の2011年12月、10倍近い規模のさいたまスーパーアリーナで開催した。
 注目されるきっかけとなった一つが、前方転回や側転、エビ反りジャンプといったアクロバチックな動きを取り入れた全力ダンス。2010年12月には日本青年館(約1200人動員)で初のホールコンサートを行えるほどのファンをつかんだ。ところが、翌2011年4月の中野サンプラザ公演を最後に、人気メンバーの早見あかりが女優に専念するため脱退。グループ名も「ももいろクローバー」から「ももいろクローバーZ」に改められるという、いきなりの転機を迎えた。
 
 そこからの飛躍が驚異的だった。人気で先行するAKB48(2005年結成)を追いかける、女性アイドルグループ第2集団の一つという位置づけだったのが、一気に抜け出したのだ。それは、「大人の悪ふざけ」とも言われる規格外のイベントに、ももクロのメンバーが、見えも外聞もなく挑戦するところに、多くの関心や共感を呼んだことがある。(以下略)