バーミヤンの悲劇を繰り返す

世界遺産都市の霊廟破壊を宣言 マリのイスラム武装勢力 (www.asahi.com 2012年7月1日0時12分)
 
 アフリカ西部のマリ北部で30日、イスラム武装勢力「アンサル・ディーン」が世界遺産の都市トンブクトゥにある歴史的な霊廟をすべて破壊すると宣言した。ロイター通信などが伝えた。マリでは軍部のクーデターに乗じ、反政府勢力が北部の独立を宣言した後、混乱が続いている。
 
 「アンサル・ディーン」はイスラム法を厳格に適用し、偶像崇拝を禁じている。国際テロ組織アルカイダとの関係も指摘されている。市内に16ある霊廟のうち三つをすでに破壊したとしている。遺産が脅威にさらされているとして国連教育科学文化機関(ユネスコ)はトンブクトゥ危機遺産に指定していた。
 
 マリ北部は、トゥアレグ族の反政府勢力「アザワド解放国民運動(MNLA)」が4月に制圧。もともとは共闘関係にあった「アンサル・ディーン」とも武力衝突になり、28日には「アンサル・ディーン」が北部全域を支配下に置いたと主張している。