最後の死

ゾウガメ「孤独なジョージ」逝く ガラパゴス絶滅危惧種 (www.asahi.com 2012年6月25日15時13分)
 
 南米エクアドルガラパゴス諸島ピンタ島で発見され、絶滅危惧種の象徴として知られたガラパゴスゾウガメ「ロンサム(孤独な)ジョージ」が飼育先で死んでいるのが24日、見つかった。ガラパゴス国立公園が発表した。生物学の教科書にも取り上げられ、「世界一有名なゾウガメ」だった。
 
 ガラパゴス諸島ではゾウガメの亜種が島ごとに進化した。ピンタ島系は絶滅したとみられたが、1970年代初めに発見された唯一の生き残りとして「ロンサム」の愛称がつき、同諸島サンタクルス島の研究所で保護されてきた。
 
 ジョージの子孫を残すため、周辺の島にいるゾウガメの遺伝子も解析。父系でつながる親類がいることも判明。交配用につれてこられた雌には見向きもしなかった。このため、遺伝的に近いメスとの人工交配が試みられたが失敗。ジョージの死でピンタ島のガラパゴスゾウガメは絶滅した。