難民は増え続けている

世界80万人が新たに難民に 2000年以来最多 (www.asahi.com 2012年6月18日20時6分)
 
 国連難民高等弁務官事務所UNHCR)は18日、紛争などで住む場所を追われた人が2011年は430万人にのぼり、うち80万人が国境を越えて難民となったと発表した。難民の発生は00年以来、最多だという。
 
 「グローバル・トレンド(世界の傾向)2011」と題する報告書で明らかにした。大統領選後の混乱が深刻化したコートジボワールや飢饉に見舞われたソマリアカダフィ政権が倒れたリビアなどから周辺国に逃れる難民が相次ぎ、数字を押し上げた。
 
 11年末時点での累計では計4250万人が住む場所を追われた状態にあり、5年連続で4200万人を超えている。うち母国を逃れた難民が1520万人、国内避難民が2640万人、亡命希望者が89万5千人という。出身別では、アフガニスタン270万人、イラク140万人、ソマリア110万人。
 
 グテレス難民高等弁務官は記者会見で、内戦状態にあるシリアやクーデター後のマリの状況を挙げ、「12年も状況は思わしくない。危機的だ」と訴えた。