10年時点では有名ではなかった

「iPhoneとは照明器具だ」 中国企業が商標権主張 (www.asahi.com 2012年2月21日21時59分)
 
 懐中電灯など照明器具を売る中国企業浙江省)が、米アップル製のスマートフォン「iPhone」の商標権を主張していることが21日、分かった。アップルは取り消しを求めている。中国市場でも人気のアップル製品が「iPad」に続き、商標紛争の標的になっている。
 
 この企業は「小太陽照明」。欧米や中東にも製品を輸出している。担当する法律事務所によると、米アップルは電話やコンピューターなどについては商標を登録していたが、照明や調理器具などにはしていないことを発見。2010年8月に、当局に商標の登録を申請した。
 
 アップルは「iPhoneは有名なので種別を超えて商標権が認められる」と主張。企業側は「10年時点で中国ではiPhoneは有名ではなかった」と反論している。
 
 仮に中国企業に商標が認められた場合、アップルが中国企業に「iPhone」を使わせないためには、高額での商標の買い取りを迫られる恐れがある。
 
 中国の「商標リスク」は日本とも無縁ではない。「美濃焼」「九谷焼」などが登録されており、日本政府は調査や取り消しの方法などの手引きを作り、対応している。「讃岐うどん」は香川県の求めに応じ、中国人による登録を拒否した。