失われた頭部

ピカソ「女の頭部」盗難 ギリシャの美術館、ストの最中 (www.asahi.com 2012年1月10日11時22分)
 
 アテネ国立美術館に9日早朝、泥棒が入り、ピカソの絵画「女の頭部」(1939年)などの絵画が盗まれた。ロイター通信などが伝えた。地元警察はオランダの画家モンドリアンやイタリア人画家カッチャの作品など計3作品が盗まれたと見て調べている。侵入から逃走まで約7分だったという。
 
 警備員が警報システムで侵入に気づいた。館内を調べたところ、ピカソの作品などが盗まれ、ほかの作品も床の上に置かれていたという。「女の頭部」は、第2次大戦中にナチスドイツに抵抗したギリシャ国民に対して「敬意を表する」として、49年にピカソ本人から贈られた作品だった。
 
 AFP通信によると、地元メディアは被害総額を約550万ユーロ(約5億4千万円)と見積もっている。事件当時は3日間のストの最中で警備体制が手薄だったという。