米国債 初の格下げ

米国債、初の格下げ S&P、最上位のAAAから1段階 (www.asahi.com 2011年8月6日10時29分)
 
 米格付け会社スタンダード・アンド・プアーズ(S&P)は5日、米長期国債の格付けを最上位の「AAA(トリプルA)」から1段階引き下げて「AA+(ダブルAプラス)」に格下げした、と発表した。大手格付け会社米国債を格下げするのは初めて。
 
 米国は現在、約14.6兆ドル(約1100兆円)の巨額債務を抱えている。S&Pは、米政府の債務削減計画が格付けを維持するには不十分と判断した。
 さらに今後の格付けの見通しを、追加引き下げの可能性がある「ネガティブ(弱含み)」とした。今後2年以内にさらに1段階格下げして「AA(ダブルA)」にする可能性があるという。
 
 S&Pは1941年に米国債を「AAA」に格付けし、70年間維持してきた。世界で最も流通している債券である米国債の格下げは米金利の上昇(価格は低下)につながるだけでなく、保有する世界各国や金融機関、投資家らに影響を与えかねない。米国の信用低下により、ドルが売られ円高がさらに進む可能性もある。