ニュートリノ振動

見えた!ニュートリノの変身新パターン 高エネ機構 (www.asahi.com 2011年6月15日22時18分)
 
 高エネルギー加速器研究機構茨城県つくば市)を中心とする国際研究グループは15日、素粒子ニュートリノが変身する新しいパターンの兆候を世界で初めて観測したと発表した。変身は「ニュートリノ振動」と呼ばれる現象で、これが解明されると、宇宙誕生の秘密に迫れると期待される。
 
 素粒子ニュートリノは地球も突き抜ける謎の粒子。電子型とミュー型、タウ型の3種類あり、一つの型から別の型へ「変身」が起こる。これまでミュー型とタウ型、タウ型と電子型の間の変身は捉えられていたが、ミュー型から電子型への変身は捉えられていなかった。
 
 グループは2010年1月から、茨城県東海村のJ―PARC(大強度陽子加速器施設)から約300キロ離れた岐阜県神岡鉱山の大型観測装置「スーパーカミオカンデ」に向けてミュー型ニュートリノを打ち出し、振動を調べた。データを解析したところ、電子型へ変身したらしい事象を6例検出したという。