国際化する空海

高野山、米に現地法人 本山が直接布教に乗り出す (www.asahi.com 2011年6月8日19時56分)
 
 高野山真言宗(総本山・和歌山県高野町)が、アメリカのシアトル市に現地法人を設立した。海外の寺が日系移民の世代交代や高齢化で運営が困難になってきているため、現地法人を拠点に本山が直接、僧侶の育成や布教に乗り出す。空海が約1200年前に宗派を起こして以来、直轄の海外拠点は初めて。8月頃までに金剛峯寺の職員1人を駐在員として派遣する。
 
 海外の高野山真言宗の寺は1902年にハワイで日系移民によって初めて開かれ、現在はブラジルなどに二十数カ寺ある。
 
 現地法人は、日本から米国の寺に派遣した僧侶の研修をしたり、和歌山県金剛峯寺に来て本格的に修行する人を募ったりする。村上保壽(ほうじゅ)国際局長は「時代に対応した国際的な布教体制を構築する必要がある」と話している。