ドイツ精神高揚としての「マイスタージンガー」

ナチスも信奉 作曲家ワーグナー 暗部に焦点 ひ孫の試み (朝日新聞 2011年1月20日付朝刊)
 
 ドイツの作曲家リヒャルト・ワーグナー。魔力的な音楽が多くの信奉者を生み、ナチス・ドイツの独裁者ヒトラーも引きつけた。だが、反ユダヤ思想を抱いた人物でもあり、ユダヤ人迫害を進めたナチス一族との関わりが、いまも影を落とす。その作曲家のひ孫が、ワーグナーの作品だけを上演する音楽祭の総監督になり、一族の過去の重荷に向き合い始めた。