お馴染みの山高帽がやって来た

アビーロード・スタジオ、歴史的建造物に指定 英政府 (www.asahi.com 2010年2月24日10時52分)
 
 英国の文化・メディア・スポーツ省は23日、ビートルズがほとんどの曲を録音したゆかりの地で売却問題が浮上していたロンドン北部の「アビーロード・スタジオ」を歴史的建造物に指定したと発表した。
 すでに売却計画は白紙になっていたが、この決定で、今後売却されても建物を壊したり、内装を大幅に変えたりすることが難しくなるため、音楽スタジオのまま生き延びていくことが確実になった。
 
 マーガレット・ホッジ文化担当相は声明で「スタジオは文化的に大きな重要性を持ち、音楽家や愛好家にとって特別な場所」と指定の理由を述べた。自身が最も好きな曲がビートルズの「イフ・アイ・フェル」と明かし、「世界的なスタジオを守る役割を果たせたことは、あの曲を初めて聴いた時に負けないぐらい感動的だ」と語った。
 
 英政府の歴史に関する諮問機関イングリッシュ・ヘリテージが2003年から歴史的建造物の登録を推薦していた。
 
 同スタジオをめぐっては、所有者で経営難に陥っていた英レコード大手EMIグループが、英系投資会社によって再建される中で、売却計画が浮上。ビートルズの一人だったポール・マッカートニー氏が「誰か買って守って」と訴えたり、文化遺産の保護団体ナショナル・トラストが購入を検討したりして、大きな反響が世界に起こり、EMIが売却計画を撤回していた。