史上最も困難な人道危機

ハイチ地震「史上最も困難な人道危機」 国連調整官(www.asahi.com 2010年1月23日20時7分)
 
 国連のボルダック在ハイチ人道支援調整官は22日、大地震に見舞われたハイチの人道危機は「おそらく、史上最も困難な人道危機となる」と述べ、スマトラ沖地震インド洋大津波(2004年)を超える規模の支援が必要となるとの見方を示した。
 ニューヨーク・タイムズ紙(電子版)に語った。一方、AFP通信はハイチ内務省の発表として、少なくとも11万1499人の死者が確認されたと伝えた。負傷者は19万3891人に上り、60万9千人以上が500の仮設キャンプで生活しているという。
 
 また、首都ポルトープランスで同日、84歳の女性と21歳の男性が12日の地震発生から10日ぶりに相次いで救出された。AP通信などが伝えた。同通信によると、ジュネーブの国連報道官は22日、ハイチ政府が捜索・救出段階の終了を宣言したと明らかにした。
 ポルトープランスでは、水道や電気といった市民生活に欠かせないライフラインは復旧からほど遠く、地方に向けて脱出する動きが加速している。約20万人の市民が首都を離れたという報道がある。
 
 国連などによると、人口900万人以上のハイチで、約200万人が家を失い、そのうち50万人が路上で生活しているとみられる。