Arbeit Macht Frei

アウシュビッツ入り口の看板盗まれる 収容者抵抗の象徴 (www.asahi.com 2009年12月19日0時12分)
 
 第2次世界大戦中、ナチス・ドイツによるホロコーストユダヤ人大虐殺)の舞台となったポーランド南部のアウシュビッツ収容所跡で18日、収容所入り口の看板が盗まれた。ナチスが実際には殺害した収容者らに対し「自由」を約束するかのような言葉を掲げさせた看板で、そのデザインがひそかな抵抗の象徴としても知られていた。
 
 DPA通信などによると、同日未明、収容所内にある博物館のガードマンが盗難に気づき、警察に連絡した。盗まれた看板の複製品を掲げて急場をしのぐ予定だという。
 
 看板は金属製で、ナチスの指示を受けて、強制収容所の収容者自身が製作した。ドイツ語で「ARBEIT MACHT FREI(働けば自由になる)」と書かれている。文字のうち「B」の文字がよく見ると裏返しで逆さまになっており、これは収容者らのナチスに対するささやかな抵抗の意思表明だったと言われている。

アウシュビッツの看板、博物館に戻る 盗難後に発見 (www.asahi.com 2010年1月23日16時48分)
 
 ポーランド南部のアウシュビッツ収容所跡で昨年末に盗まれた収容所入り口の看板が21日、警察当局から、看板を管理する国立博物館側に返された。看板は昨年12月18日未明に盗まれ、その後、同国北部で3分割された状態で発見されていた。
 
 地元テレビの報道などによると、同跡地で27日に開催予定のアウシュビッツ解放65周年の記念式典に合わせて、修理した看板を掲げる予定だった。しかし、盗難対策など警備上の問題を指摘する声も多く、いま掲げられている複製品をそのままにする案も検討されているという。
 
 看板は金属製で、ナチスの指示を受けて収容者自身が製作。ドイツ語で「ARBEIT MACHT FREI(働けば自由になる)」と書かれている。文字のうち「B」が裏返しで逆さまになっており、収容者らのナチスに対するささやかな抵抗の表明だったとされている。