Miles Davis / So What


 
 モダン・ジャズ史上「最も成功したアルバム」と目される屈指の名盤、『Kind of Blue』1曲目のタイトル、“So What”テレビ放送用のライブ演奏。
 オリジナル(1959年録音)は周知の通りキャノンボール・アダレイ(as)を加えての3管編成(pはビル・エバンス)だが、本演奏にアダレイは参加しておらず、ピアノもウィントン・ケリーが担当している。
 
 「帝王」と呼ばれたマイルスの存在感は圧倒的で、この男から口癖である“so what?”(だから何なんだ?)など言われたものなら、大抵のミュージシャンは震え上がったことだろう。若き日のコルトレーンが仔牛のように瑞々しく見える。こんな演奏シーンが手軽に自宅のコンピュータから視聴できる日が来るなんて、30年前には想像もしていなかった。