オバマの戦争

アフガン戦況、泥沼化 「オバマの戦争」に広がる懸念 (www.asahi.com 2009年9月2日9時56分)
 
 オバマ米大統領が重視し、「オバマの戦争」とも呼ばれるアフガニスタンでの戦況が、「泥沼化」の様相を帯びつつある。米軍の増派によっても治安悪化に歯止めがかからず、外国軍兵士の年間死者数は、今年すでに過去最悪となった。米軍幹部らから懸念の声が上がり、戦争の継続を疑問視する世論も高まりつつある。
 
 8月31日、アフガンの厳しい戦況をまとめた駐留米軍のマクリスタル司令官の評価報告書提出を、全米のメディアはこぞって報じた。ゲーツ国防長官は記者らに「暗い見通しが数多く飛び交っている」「(いつまで戦うかは)ミステリーだ」と先行きへの懸念を次々と述べた。
 
 アフガンを「テロとの戦い」の主戦場と定めたオバマ大統領は、計2万1千人の米軍増派を大統領就任早々に決定。国際テロ組織アルカイダや反政府組織タリバーンの掃討のため、特殊作戦に精通するマクリスタル司令官を任命し、7月からアフガン南部でタリバーンの大規模掃討作戦を始めた。
 だが、それに伴って米軍中心の外国部隊の死者も急増。米軍や国際治安支援部隊(ISAF)に参加する北大西洋条約機構NATO)加盟国中心の計10万人の外国部隊の死者は8月下旬に過去の年間記録を塗り替え、NATO欧州連合軍のスタブリディス最高司令官(米海軍大将)は「治安状況は極めて深刻」とブログにつづった。
(後略)