半藤一利 『昭和史』

 麻生首相は15日の全国戦没者追悼式の式辞で、「国際平和を誠実に希求する国家として、世界から一層高い信頼を得られるよう、全力を尽くしてまいります」の「希求」を「ききょう」と読み間違えたという(www.asahi.com)。
 スピーチでの読み間違えは、別に総理の専売特許でもないと思うが、この人がミスをすると大抵ニュースになる。
 
 「日本のいちばん長い日」といえば、半藤一利か。
 
 八月十四日午後十一時、日本のポツダム宣言受諾はふたたびスイス、スウェーデン駐在の日本公使を通して連合国に通達されました。ですから、アメリカもイギリスも連合国はみな、通達を受け取った日本時間の八月十四日夜が「勝利の日」になったのです。一方、日本はこれを、全国民に動揺させずにうまく治めるよう知らせるため、十五日正午に天皇が放送するかたちになりましたから、日本国民は八月十五日に戦争が終わったと思っているようですが、実際は八月十四日で終結、ということになります。(p.489)
 
 
 このちょっとしたトピックスを念頭に入れて、8月14日のエピソードを読み返すと、またいくつかの違った発見があって驚かされる。