神の領域

 かつて棋界タイトルのうち四冠を制し、「世界一将棋が強い男」とまで呼ばれた米長邦雄永世棋王(第51期名人)は「名人は将棋の神様に選ばれた者だけがなれる」と語り、谷川浩司(17世名人)が史上最年少で名人位を奪取した際には、「名人を1年間預からせていただきます」と言わしめた、将棋界最高峰の称号「名人位」を競う、第67期将棋名人戦七番勝負。その第7局は、羽生善治名人が挑戦者の郷田真隆九段を81手で降し、4勝3敗で名人位を防衛した。