コルビュジエのいる風景

国立西洋美術館世界遺産の「登録延期」勧告 (www.asahi.com 2009年5月12日9時26分)
 
 フランス人建築家ル・コルビュジエ(1887〜1965)が手がけた東京・上野の国立西洋美術館など6カ国、22カ所の建築群「ル・コルビュジエの建築と都市計画」について、パリの国連教育科学文化機関(ユネスコ世界遺産委員会の諮問機関・国際記念物遺跡会議(イコモス)は11日夜(日本時間12日朝)、「顕著な普遍的価値の証明が不十分」として、世界文化遺産への登録を延期すべきだと同委員会に勧告した。
 
 「登録延期」は4段階の評価のうち下から2番目。ユネスコは新規登録を抑制する傾向にあり、世界遺産入りは厳しい情勢となった。日本の候補では、一昨年の石見銀山島根県)、昨年の平泉(岩手県)に続き、3年連続での延期勧告となった。石見銀山は日本政府の精力的なロビー活動などで最終的に世界遺産に登録されたが、平泉は見送られている。
 今回の建築群が登録されるかどうかは、6月22〜30日にスペインで開かれる世界遺産委員会の審議で決まる。フランスを中心に日本、スイスなど6カ国の政府が共同推薦しており、今後連携して対策を検討する。
 
 塩谷文部科学相は12日の閣議後会見で、「残念だが、最終決定に向けて努力したい。世界遺産の登録が(全体に)だいぶ厳しくなっており、(今回も)そう簡単ではないという感じがしている。日本の推薦自体をもう少し考えていく必要がある」として、今後の候補推薦に向けて見直しが必要との認識も示した。
 国立西洋美術館は「大変残念。(登録は)厳しいものとなったと認識している」とのコメントを発表した。
 
 コルビュジエは20世紀を代表する建築家で「近代建築の父」と呼ばれる。59年に完成した国立西洋美術館本館は、日本で唯一の作品。地上3階、地下1階の鉄筋コンクリート造りで、ピロティのある箱形の外観、屋上庭園、自然光の活用など、コルビュジエが確立した近代建築の特徴をよく表している。
 

 ふと思い立って、「国宝 阿修羅展」を見に行こうと、有休を利用して上野の東京国立博物館へ。平日の朝10時過ぎ、そんなに混んではいないだろうと高を括っていたら、公園口に出たとたん大勢の人、人でびっくり。上野ってこんなに人気あったか? 開館1時間ですでに待ち時間50分。諦めて国立西洋美術館に立ち寄ることにする。
 
 ロダンカレーの市民」越しに国立西洋美術館を見る。

 
 ここが世界遺産にでも指定されたら大変なことだ。
 
 地獄の門ロダン

 
 ちなみに、開催中の「ルーブル美術館展」の待ち時間は30分だった。美術館は金曜日の閉館前に訪れるのがいいらしい。