死刑制度を支持するか?

日本人の死刑支持、英団体「4割」 政府調査では85% (www.asahi.com 2013年03月12日19時18分)
 
 死刑を支持する日本人の割合は、政府の世論調査が示す「85%」ほど高くないのでは――。死刑廃止を目指す英国のNGO団体「デス・ペナルティー・プロジェクト(DPP)」が12日、こんな内容の研究報告書を公表した。積極的な死刑支持派は4割強だとしている。
 
 英国外務省から資金を受けるDPPは2008〜10年、委託した日本の調査会社に登録している20〜49歳の男女から無作為で選んだ計約2万人に、インターネット上でアンケートを実施。結果は、(1)死刑は絶対にあった方がよい(44%)(2)あった方がよい(35%)(3)廃止した方がよい(3%)などとなった。
 
 日本政府が09年に実施した世論調査は、成人男女3千人に質問し、約2千人が回答。このうち85・6%が死刑を容認した。2月末に初の死刑を執行した谷垣禎一法相も「国民感情からみると、死刑制度は支持されている」と述べた。
 
 ただ、選択肢は(1)どんな場合でも死刑は廃止すべきだ(2)場合によっては死刑もやむを得ない(3)わからない――の三つから選ぶ方式。報告書は、「容認派」には消極的な支持も含まれているとして、「設問が客観的ではない」としている。
 
 DPP設立者の1人、ソール・レーフロインド弁護士は「国民が死刑に関する情報を十分に得たうえで判断すれば、世論調査は違った結果になるのではないか」と話している。