96条を改正する

安倍・自民総裁、石破幹事長続投を正式表明 (www.asahi.com 2012年12月17日21時36分)
 
 衆院総選挙で自民党は294議席を獲得し、公明党と合わせて325議席衆院の3分の2以上の議席を確保した。安倍晋三総裁は17日、党本部で記者会見し、石破茂幹事長の続投を正式に表明。公明党との連立政権の樹立に向けて、始動した。特別国会は26日に召集され、安倍氏が第96代首相に選出される見通し。同日中にも第2次安倍内閣が発足する。
 
 自民党は17日に幹部会を開き、25日までに党役員人事を行い、26日に特別国会を召集する日程を確認した。安倍氏は記者会見で、党人事について「参院選に勝つ、これが党に与えられた使命だ。その使命を達成するメンバーを考えたい」と強調。内閣人事については「危機突破内閣になるだろう。この職責を担えるメンバーを厳選していきたい」と述べた。
 
 第2次安倍内閣では、沖縄県尖閣諸島の国有化で悪化する日中関係の改善が課題になる。安倍氏は「尖閣は日本固有の領土。この点については交渉の余地はない。中国がその問題で日系企業を襲撃し、日本人に危害を加えるのは国際的ルールに反している」と明言。一方で「日中関係は最も重要な2国間関係の一つ。今すぐに首脳会談や訪中ができる状況ではないが、粘り強く中国との対話は続けながら、良好な関係に改善していきたい」とも語り、関係改善に努める考えを示した。
 
 首相就任後の靖国神社参拝については「日本のために命をかけた英霊に対して尊崇の念を表する。これはどの国のリーダーも行っている。私が在任中に参拝できなかったことは痛恨の極みであった」と述べる一方、「いまそこまでしか申し上げるべきではない」と明言を避けた。
 
 選挙公約に掲げた憲法改正では「最初に行うことは96条の改正だと思う」と述べ、改憲の発議要件を衆参の3分の2以上の賛成から過半数に改めることに意欲を示した。
 
 安倍氏は18日に公明党山口那津男代表と会談して連立政権樹立を確認、自民、公明両党の政調会長も会談で具体的な政策協議を進める方針だ。